先日、娘(0歳)の通っている保育園の0〜1歳児クラスにやってきたRSウイルスのせいで、うちの娘を含めて少なくとも3人が入院するというできごとがありました。入院していれば命の危険を感じるようなものでもないけれど、呼吸器をやられて咳でミルクは全部吐くし、現代医療でなければ死んでいてもおかしくないかもと思いながら泊まり込みで看病していました。
今更ながらワクチンとかないものだろうかとすこし調べたところ、タイムリーなことに、RSウイルス感染症の新しい予防薬が使用できるようになったばかりということらしく。自分たちにはもう必要のない知識かもしれないけれど、備忘のために簡単にまとめておくことにしました。
ワクチンとモノクローナル抗体製剤
現時点では、RSウイルスに子ども用のワクチンはないようでした*1。モノクローナル抗体製剤が二種類あるそうです。ワクチンは弱毒化した病原体(もしくはその一部)を注射して体内で抗体を作らせる。一方のモノクローナル抗体製剤は、人工的に作った抗体を体内に注射するというもの。モノクローナル抗体は即効性があるので、予防にも使えるけれど一般的にはむしろ治療に使うことが多いのかな。
RSウイルス向けのモノクローナル抗体製剤
ひとつは以前から利用可能である「シナジス」。もうひとつが、2024年3月に販売承認を受け、5月に薬価収載されたばかりの「ベイフォータス」。どちらも予防目的で使われ、効果は概ね同等らしいけれど、シナジスが月イチ筋注を必要とするのに対して、ベイフォータスは一度打てば効果が5ヶ月続くそうです。
ただし、どちらも保険適用されるのはリスクのある乳幼児のみ。早産とか先天性の疾患もちとか。うちの子は平均よりかなり小さめだけれど、基本的には健康なのでそういうのはないし、やるなら自費ということになっていたでしょう。とはいえ、本人はつらい思いをしつつ、看病する側も二週間ちかくほぼ仕事もできないわけなので、10万や20万くらいならペイしないこともない、とは思うわけですが、
薬価
https://www.mhlw.go.jp/content/12404000/001254152.pdf
50mg0.5mL1筒459,147円(1シーズン薬価:459,147円) 100mg1mL1筒 906,302円
参考として実際に自費接種をやってくれるクリニックも見つけましたが。50万かけて、効果の持続する5ヶ月の間に本来なら感染してつらいことになっていた可能性(後知恵だから今感染してわりと悪化したという結果を知っているが、それは感染前にはわからない)がどの程度かというと、感覚だけれど期待値は微妙な気はする。生後2回目、にひゃくまんえん(笑。これはちょっとないかなぁ。
〇生後初回のRSウイルス感染流行期 50mgを接種の場合:515,000円(税込) 100mgを接種の場合:1,010,000円(税込)
〇生後2回目のRSウイルス感染流行期 一律、200mgを接種:2,000,000円(税込)
*1:高齢者向けのはあるらしい